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2010年10月 アーカイブ

家庭教育について 2

しかし私は常に、世に有名なカウンセラーや、精神病理学者が一般向きに解説した治療例なるものをあまり信用していません。


ずいぶんひねくれた考え方かもしれませんが、私は子どももおとなも、自ら生き抜く活力があると信じているのです。


精神的に深層心理を解明したり、精神治療または心理的なカウンセリングをするのは、条件のそろった例でなければできません。


たとえば、親子ともどもに長期にわたって面接治療をするためには、まずその家庭の社会、経済的条件が許さなければできません。


どうしてもクニリックに来ることができない家庭事情にあるならば、カウンセラーが家庭訪問をすればよいではないか、またそれが治療であると言われるかもしれません。


しかし特定の症例について、多くのスタッフを動員して、精神医学的ソシアルワーカーが家庭に定期的に行くことは限られた施設でしか可能でありません。


また、場合によっては家族の事故や病気などについて、ソシアルワークのできる態勢も必要です。

家庭教育について 3

さらに、学校、クリニック、との相互連絡も緊密にとれていなければならないし、ときには緊急の暴力事件の発生に備えたそれなりの連絡網さらに、医療施設との連絡なども必要です。


このようないわば研究施設を備えて、児童相談をすることはもちろん望ましいごとです。


私もかつて、6~7名の専門スタッフをそなえたクリニックで仕事をしたこともあります。


しかしそれでもなお、そこでできることには限度があります。


ひとつひとつ入りくんだ世の中の生ぎた症例に十分に対応するためには普通に考えられる以上のきめこまかな配慮と、ぜいたくとも言える人的、物的準備が必要なのです。


学校拒否、自閉症だけでなく、多動、認知障害、行動異常、言語障害、情緒障害など無数の問題行動を、すべてこのようなととのった施設で処理することはどだい無理なのです。

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