家庭教育について 2

しかし私は常に、世に有名なカウンセラーや、精神病理学者が一般向きに解説した治療例なるものをあまり信用していません。


ずいぶんひねくれた考え方かもしれませんが、私は子どももおとなも、自ら生き抜く活力があると信じているのです。


精神的に深層心理を解明したり、精神治療または心理的なカウンセリングをするのは、条件のそろった例でなければできません。


たとえば、親子ともどもに長期にわたって面接治療をするためには、まずその家庭の社会、経済的条件が許さなければできません。


どうしてもクニリックに来ることができない家庭事情にあるならば、カウンセラーが家庭訪問をすればよいではないか、またそれが治療であると言われるかもしれません。


しかし特定の症例について、多くのスタッフを動員して、精神医学的ソシアルワーカーが家庭に定期的に行くことは限られた施設でしか可能でありません。


また、場合によっては家族の事故や病気などについて、ソシアルワークのできる態勢も必要です。

家庭教育について

つぎの家庭内教育のことに移ります。


それは、今まで述べた自閉症、学校拒否は、いわゆるハウトゥというしかたで対策を考えるべきことではないと思うからです。


私は常に「……の取り扱い」という言い方はあまり好まないのです。


ハウトゥドゥではなくて、ハウトゥビーが重要だと思うのです。


どうすれば良いかではなくてどうあったらよいのか、というわけです。


対策を考えるのではなくて、生き方を考えるべきだと思うのです。


皆さまのなかには、それは指導や治療のしかたがまずくて失敗ばかりしているから自信が無いのだろう。


簡単にひとつ、ふたつ、とわかりやすく治療や指導の手段を話せないものだから、そんな概念的なことを言うのだろうとかんぐる方があるかもしれません。


あるいはそういう面があることを否定はしません。

登校拒否と母子分離 2

良くいわれる母子分離ができていない例といえるわけですが、それではどうすればよいかということになると、だれにも急に解決法は無いのです。


時期を見て、家庭の協力のもとに、親子ともに成熟したおとなの生活に入るようにということを専門家は助言します。


また沢山の例を取り扱ったという医師などは、いろいろの成功例をあげてくれますが、私の実感では、それは自分で成功した条件のそろったものをいわば得意になって紹介しているように思えてなりません。


実態はとてもそんなものではないと……。


登校拒否と母子分離

ひとつの例をひいてみましょう。


ある中学生の母親がいます。


子どもが学校を休みはじめてから約半年になります。


この母親は私のところへ来るごとにまず不安を訴えます。


子どもの休んでいるのをみると、気が狂いそうになります。


私がおかしくなっているのです、と自認しています。


さらに、父親がさっぱり協力しないとこぼします。


子どもも父親を好んでいないのでしょう。


離婚したほうが良いのではないかと、悩んでいます。


とにかく、子どもを恐れています。


どこか施設へしばらく離してみては、ということになり、またしばらく夏休みの間でも子ども同士の生活のできる企画に参加させてみては、という段取りになりますが、ギリギリのところで、結局子どもが離れない、というよりも不安で離せない……というわけです。

乗り物だいすき9

ケープ州は大きな岩山が点在し、緑のほとんどない不毛の大地が続く。
列車は右に左に蛇行しながら山中を淡々と進む。

山中を抜け切ると夜が明け、平原に出る。

ユーモラスなフラミンゴの群れが目に入ってくる。

次第に緑が増えてきて、ブドウ畑やワインファームが点在する中を走る。
遠くに有名なテーブルマウンテンが見え、それが徐々に大きくなってきたところで、終着のケープタウン中央駅に到着する。

大西洋に臨むケープタウンは、近代的な町並みの中に開拓時代の19世紀の建物も残る町。

そして喜望峰観光の基地でもある。

乗り物だいすき8

相変わらず大平原が続く。時折、ヌウ、ダチョウ、インパラなどが目に入ってくる。

いかにもアフリカを実感させてくれる光景だ。夕刻、キンバリーに到着。

列車は、ここでしばらく停車する。
発車すると、ほどなくディナーの時間である。

ここは少し改まって、ドレスアップが必要である。
サバンナの夕陽ヨハネスブルク駅の専用チェックイン・カウンター。

ここからホームに下りて行くに見とれながら、フルコースの料理に舌鼓をうち、ご機嫌で部屋へ戻る。
日付けが変わり、列車はさらに南下を続けてケープ州に入る

乗り物だいすき7

南アフリカ最大の都市で、経済と商業の町、そしてかつては金鉱で栄えた町でもあった。

今も、その名残りのボタ山が都心の近くで見られ、往時をしのばせている。
ここもまた、高原都市である。

ヨハネスブルクから、列車は南西に進路を取り、トランスバール平原へと進む。
ヨハネスブルクの喧騒が嘘のように、一転してのどかな牧歌的な景観に変わる。

牛がのどかに草を食み、穀物畑ではトウモロコシなどが風にそよいでいる。
256km地点のクラークスドープを過ぎたあたりで、美しい車窓を眺めながらランチをとる。

乗り物だいすき6

もちろん、贅のかぎりを尽くしたディナーやランチもこれにふさわしく華麗で、そしておいしい。


ラウンジカーもすばらしい。

重厚な造りのソファやテーブルがふかふかしたカーペットの上にセンスよく配置され、くつろぎの一時を心地よく過ごさせてくれる。

中央にはバーもあり、カウンターの後ろにはロゴマークの付いた記念グッズが陳列・販売されている。

高原都市で、行政上の首都でもあるプレトリアを発車した「ブルー・トレイン」は、一路南下して1時間ほどでヨハネスブルクに到着する。

乗り物だいすき5

室内は木の茶とブルーを基調に、金色のアクセントをつけており、華やかさはないが、落ち着いた雰囲気を醸し出している。

カーペットもふかふかと分厚く、全体になんともいえない格調を漂わせている。

また、窓のガラスも熱と光をソフトにするために特殊なコーティングを施すなど、細かい配慮が行き届いている。

食堂車は、2人用と4人用のテーブルで、各テーブルは木製の間仕切りで仕切られており、中央部のコンソール・テーブルにはたくさんの花や果物がアレンジされている。

まさしく、超高級レストランそのものだ。

乗り物だいすき4

車体はいうまでもなくブルー、それも見事な色調のコバルトブルーで塗装されている。

客車の客室は、A、B、C、Dの4タイプに分かれる。

Aが最高ランクのデラックス・スイートで、2つの固定ベッド、ソファ、テーブル、長椅子、衣装棚、それに浴室トイレ、ミニバー、冷蔵庫など、高級ホテルのスイートルームにも匹敵する設備と備品が揃えられている。

これに次ぐB~Dタイプには、2人用と1人用があり、Bタイプには専用の浴室とトイレ、Cタイプには専用のシャワーとトイレが付いている。
Dタイプには洗面所(一部トイレ付き)はあるが、シャワーは共用になる。